

円形脱毛症は、ある日突然現れる脱毛が特徴の皮膚疾患で、
年齢や性別を問わず誰にでも起こり得ます。
決してまれではない病気ですが、人に相談しづらく、
一人で悩みを抱え込んでしまう方が少なくありません。
町野皮ふ科では、患者さんの心に寄り添った治療に力を入れています。
本記事では、円形脱毛症の原因や放置するリスクから、
当院の強みである光線治療をはじめ、最新の治療法まで詳しく解説します。
こんなお悩みありませんか?

円形脱毛症
とは?
円形脱毛症は、頭部に円形あるいは楕円形の脱毛斑が突然生じる疾患です。多くは1〜数個の小さな脱毛斑にとどまりますが、なかには脱毛斑が次々と現れる多発型、頭部全体に及ぶ全頭型、眉毛・まつ毛や体毛にまで広がる汎発型といった、より広範囲のタイプもみられます。
生涯のうちに円形脱毛症を発症する方は約2%とされており、決して珍しい病気ではありません。脱毛が始まる前にかゆみや違和感を自覚する方もいらっしゃいますが、無症状のまま気づくことも多いため、頭皮の異変に気づいた段階で皮膚科を受診されることをおすすめします。
円形脱毛症の
原因
円形脱毛症は、自己免疫的な機序によって起こると考えられています。
本来は外敵から体を守るはずの免疫細胞リンパ球(T細胞)が、何らかのきっかけで毛包(毛根を包む組織)を異物のように認識し、攻撃してしまうことで毛が抜け落ちます。アトピー素因や甲状腺疾患などの自己免疫疾患を合併することもあり、家族内発症がみられる例から遺伝的な背景も関与すると考えられています。
ストレスや疲労、感染症などが発症や悪化の引き金となることはありますが、ストレスだけが原因と決めつけられるものではありません。実際はストレスが原因となる方は1〜2割程度の印象です。過度のストレスのせいだ…とご自身を責める必要はなく、「体質的に免疫の働き方が一時的に乱れた状態」とご理解いただければと思います。
円形脱毛症の
受診先
円形脱毛症は皮膚と毛包の病気ですので、皮膚科での診療が適しています。
発毛サロンや育毛剤の使用だけでは、毛包への免疫反応そのものに対処することは難しく、治療開始の遅れにつながることがあります。皮膚科医は、頭皮を拡大して観察するダーモスコピーや地肌の状態、脱毛範囲、進行の勢いをもとに病型・重症度を診断し、ガイドラインに沿った治療をご提案できます。
当院では、これまでの豊富な知見を活かし、患者さん一人ひとりの症状や進行度に合わせたオーダーメイドの治療がご提案可能です。
早期受診をおすすめします
円形脱毛症は、単発・少数の脱毛斑であれば自然に軽快することもあります。一方で、症状のある期間が長引くほど、毛包が休止状態にとどまる時間が長くなり、治療を始めてからの回復に時間を要したり十分な発毛が得られにくくなったりする傾向があります。
( こんな症状の方は、早めの受診を。 )
- 脱毛斑が増えてきている
- 再発を繰り返している
- 急速に広がっている
- なかなか治らない
早い段階で適切な治療を始められれば、治療の選択肢も広がり、回復までの道のりも短くなりやすいといえます。「気になっているけれど、自然に治るかもしれない」と迷っているうちに進行してしまう例もありますので、お早めにご相談ください。
円形脱毛症の
治療
「何ヶ月も塗り薬を使っているけれど、変化に乏しい…」と治療の限界を感じていませんか?「円形脱毛症診療ガイドライン2024」では、病型・重症度・年齢・進行の勢いに応じて治療が選択されます。当院でご提供している主な治療は次のとおりです。
- ステロイド外用薬
- 光線治療(ナローバンドUVB、エキシマライト、エキシマレーザー)
- 局所免疫療法(SADBEなど)
- JAK阻害薬の内服(難治例・重症例)
- 冷却療法(液体窒素)、カルプロニウム塩化物外用
※いずれも補助的に併用
ステロイドのパルス療法など入院を要する治療が必要な場合は、埼玉医科大学病院をはじめとする連携施設へご紹介いたします。
難治・重症の場合の選択肢として、
JAK阻害薬による治療
脱毛範囲が広い、進行が速い、罹病期間が長く難治といった場合には、JAK阻害薬の内服(オルミエント、リットフーロなど)が有力な選択肢となります。当院では適応のある患者さんには積極的にJAK阻害薬を導入しており、必要な検査や副作用のモニタリングも院内で対応しております。
少しでも安心して
日々を過ごすために
円形脱毛症は、外から見える症状であるがゆえに、ご本人の心理面や日常生活に大きな影響を及ぼします。
人目が気になって外出しづらくなったり、仕事や学校、人付き合いに支障が出たり、ご家族にも打ち明けられず一人で抱え込んでしまう方も少なくありません。当院では、こうしたお気持ちに寄り添いながら診療にあたることを大切にしています。
治療と並行して、頭皮を目立ちにくくする毛髪用カバー材や医療用ウィッグのご紹介、また同じ悩みを抱える方が情報交換できる患者会のご案内も可能です。すぐに治る病気ではないので、治療効果が現れるまでの期間も、なるべく不安なく日常をお過ごしいただけるよう、お一人おひとりの状況に応じて必要な情報をお伝えいたします。
町野皮ふ科の
光線治療
紫外線療法は、毛包周囲で過剰に働いている免疫反応を抑える作用が期待される治療法です。ガイドライン2024では選択肢のひとつとして位置づけられていますが、当院では実際の診療経験から、特に脱毛範囲が比較的狭い段階の方に対しては、光線治療を積極的にお勧めしています。
外用薬だけでは反応が乏しい例でも、早い段階から光線治療を取り入れることで発毛が得られる方が多く、副作用の面でも比較的負担の少ない治療です。
また、当院では光線療法と局所免疫療法を組み合わせる治療も行っており、それぞれ単独で行うよりも良好な治療効果が得られています。脱毛斑の大きさや範囲、これまでの治療経過に応じて、最適な組み合わせをご提案いたします。
光線治療の選択肢( Options )
外用薬だけでは反応が乏しい症状に
エキシマライトが
向いているのは
こんな症状の方

エキシマライトは、308nmという特定の波長の紫外線を、患部にピンポイントで高出力照射できる機器です。
短い照射時間で高い治療効果が期待できるエキシマライトは、従来機と比べて照射スピードが格段に速く、1カ所あたり数秒から十数秒で治療が完了します。
周囲の正常な皮膚へのダメージを最小限に抑えながら、脱毛斑にしぼって光を当てることができます。照射後に軽い赤みが出ることがありますが、通常は数日で落ち着きます。
極めて治りにくい頑固な脱毛斑
エキシマレーザーが
向いているのは
こんな症状の方

エキシマライトと同じ308nmの波長を、レーザー光として高い出力で局所に照射できる機器です。
照射範囲はエキシマライトより小さい一方、出力を高く設定できるため、難治な脱毛斑への対応や、外来で短時間での治療を希望される方に向いています。
いずれの光線治療も、複数回の通院による継続的な照射が前提となります。長期にわたる紫外線の累積照射には皮膚への影響もあるため、照射部位・回数・線量を医師が管理しながら進めていきます。
-
効果の出方には個人差があり、すべての方に同じように効くわけではありませんが、塗り薬では十分でなかった方や、なかなか治らなかった円形脱毛症の方で改善がみられることも多くあります。根気のいる治療ですが、私たちもサポートしますので、一緒に続けていきましょう。
-
円形脱毛症の場合、早い方で10回前後の照射(1〜2ヶ月くらい)で産毛が見え始めることがあります。ただ、しっかりとした発毛を実感されるまでには、だいたい3ヶ月以上かかることが多いです。最初は細い産毛のような毛から生え始めて、だんだん黒くて太い毛に変わっていきます。最初の1〜2ヶ月で変化が少なくても、効いていないということではありませんので、ご安心ください。
-
円形脱毛症では、治療を始めてもしばらく脱毛が進むことがあります。効果が現れるまでに時間がかかる治療ですので、すぐに止まらなくても続けていただくことが大切です。脱毛の範囲が急に広がる場合などは、診察時にご相談ください。飲み薬など、ほかの治療を組み合わせることもあります。
-
光線治療は健康保険が適用となります。
3割負担の場合の費用(お薬を出した場合の処方箋料などは別途)
・光線治療費:1,020円
・再診料:228円光線治療機器による違いはありません。また、照射する範囲が広くても狭くても一律です。
2割・1割負担の方や、その日に算定する項目によって金額は多少前後します。くわしい金額は、受付でお気軽にお尋ねください。
-
治療を始めてしばらくは、週1、2回程度の通院が目安です。少なくとも月2回程度はあてないと、効果が出にくいことが多いです。症状が落ち着いてきたら、間隔をあけていくこともできます。お仕事やご都合に合わせて、無理なく続けられるペースを一緒に考えていきます。
-
疾患や症状によって幅があります。かゆみは早い段階で和らぐことが多く、アトピー性皮膚炎では3〜4回、湿疹や掌蹠膿疱症は数回から10回ほど、乾癬は10回前後で効果を感じ始める方が多いです。尋常性白斑や円形脱毛症は個人差が大きく、効果の判定までに30回程度を目安とすることもあります。週1〜2回の照射を続けながら、効果をみて回数や間隔を調整していきます。根気のいる治療になります。
-
間隔が空いてしまっても、治療を続けていただいて構いません。ただ、間隔が大きく空くと効果が出にくくなったり、久しぶりの照射でやや反応が出やすくなることがあります。間隔が空いた場合は、受付や診察でお伝えください。照射量を調整します。
-
光線治療の施術時間は、機器や照射範囲によって異なります。
病変部にピンポイントに当てるエキシマライト・エキシマレーザーは、1か所あたり数秒から10数秒ほどの照射を行います。着替えや準備の時間を含めても、10分程度で終わることが多いです。
全身に広く当てることができるナローバンドUVB(ダブリン7)は、症状の範囲によって照射が数分ほどかかる場合がありますが、体の表側と裏側の原則2回のみの照射となるため、着替えや準備の時間を含めてもエキシマライト・エキシマレーザーと同様に10分程度で終わることが多いです。
-
照射中はほとんど痛みを感じず、温かさを感じる程度です。照射後に軽い日焼けのような赤みやほてりが出ることがありますが、多くは一時的なものです。お一人おひとりの肌の反応を見ながら照射量を少しずつ調整していきますので、気になる症状があれば、その都度ご相談ください。
-
光線治療は、副作用が比較的少ない治療として広く行われています。多くは赤みや乾燥、かゆみといった軽いもので、重い副作用はまれです。飲み薬や注射のように全身(内臓や免疫)に作用しないため、体への負担が少ないのも特長です。
皮膚がんについては、現在の光線治療(ナローバンドUVB・エキシマ光)を長期間受けた方で皮膚がんが増えるという結果は、これまでの研究では示されていません。ただし紫外線を用いる治療であることに変わりはないため、当院では毎回の照射量を記録・管理し、治療の必要がない部分は保護したうえで、必要最小限の照射で治療を進めています。過度にご心配いただく必要はありませんが、気になることがあれば診察時にお尋ねください。
円形脱毛症のお悩みは、
抱え込まずお早めにご相談ください。
円形脱毛症は、早い段階で治療を始められるかどうかが、その後の回復に大きく影響します。町野皮ふ科では、ガイドラインに基づいた標準的な治療に加えて、光線療法、局所免疫療法、難治例に対するJAK阻害薬の内服まで、幅広い治療をご提供しております。
「もしかして円形脱毛症かも」と感じたら、一人で悩まずにまずは当院までお越しください。町野皮ふ科でできることがきっとあると思います。
(光線治療で治療を行う症例)
保険適用で
光線治療が可能です。
以下の疾患は保険が適用されます。その他の疾患でお悩みの方も、保険が適用になる場合がありますので、一度ご相談ください。
〈保険適用の場合の治療費〉
- 光線治療費
- 1,020円
- 再診料
- 228円
- 3割負担の料金です
- 処方箋料は別途発生いたします






