

掌蹠膿疱症は、適切な診断と治療がおこなわれないと、
症状が慢性化し、日常生活に支障をきたすことがある厄介な病気です。
埼玉県坂戸市の町野皮ふ科では、掌蹠膿疱症の治療にも力を入れており、
光線治療をはじめとする専門的なアプローチで、
患者さんの健やかな皮膚を取り戻すサポートを行っています。
掌蹠膿疱症を正しく理解し、ご自身に合った治療を選べるように、
基礎知識から治療法まで詳しくご紹介いたします。
こんなお悩みありませんか?

掌蹠膿疱症
とは?
手のひらや足の裏に膿疱を繰り返す、
慢性の皮膚疾患
「水虫だと思って市販の薬を塗っているのに、全然良くならない」と悩んで来院される方は少なくありません。掌蹠膿疱症は、手のひらや足の裏に、膿を持った小さな水ぶくれ(膿疱:のうほう)が繰り返しできる、慢性の皮膚疾患です。
膿疱の中の膿には細菌は含まれておらず(無菌性)、人にうつる病気ではありません。良くなったり悪くなったりを周期的に繰り返すのが特徴で、かゆみや、足の裏のひび割れによる痛みで歩くのが辛くなることもあります。
掌蹠膿疱症の
原因
原因はひとつではなく、
いくつかの悪化因子が関わります
「なぜ私だけこんな症状が出るのだろう?」と、不安や理不尽さを感じる患者さんは多くいらっしゃいます。
掌蹠膿疱症の根本的な原因は、現在の医学でも完全には解明されていませんが、免疫システムの異常が関わっていると考えられています。日本皮膚科学会のガイドラインなどでは、いくつかの悪化因子が指摘されています。
むし歯や歯周病、扁桃炎、副鼻腔炎など、体のどこかにある慢性的な細菌感染が引き金となり、免疫が過剰に反応することがあります。
掌蹠膿疱症の患者さんの多くが喫煙者、または過去に喫煙していた方であることが知られており、喫煙が発症や悪化に深く関わっていることが分かっています。特に女性の患者さんでは、タバコを吸っている方が多く見られます。
歯科金属(銀歯など)によるアレルギーが原因のひとつになるケースも報告されています。
過労や強いストレスが、発症や悪化の引き金になることがあります。
関節リウマチなどで使う注射薬を含む一部の薬が、きっかけになる場合があります。
当院では、皮膚の症状だけでなく、これらの根本的な原因を探るための問診や検査も丁寧に行い、掌蹠膿疱症の改善を目指しています。
掌蹠膿疱症の
症状
水ぶくれからかさぶたやひび割れになり、
良くなったり悪くなったりを周期的に繰り返す
手のひらや足の裏に、初期は小さな水ぶくれ(小水疱)が現れ、次第に白~黄色く膿を持った膿疱へと変化します。その後、かさぶたになって皮がむけ、強い赤みやひび割れ、痛みを伴うようになります。これらが良くなったり悪くなったりを周期的に繰り返すのが特徴です。かゆみだけでなく、足の裏のひび割れによって歩行困難になるほど痛むこともあります。
掌蹠膿疱症と関節炎の
合併リスク
掌蹠膿疱症の患者さんの約10〜30%には、骨や関節の痛みを伴う「掌蹠膿疱症性骨関節炎(PAO)」が合併すると報告されています。特に胸の前の骨(胸鎖関節など)に痛みや腫れが出ることが多く、放置すると関節の変形や慢性的な痛みにつながることがあります。手足の症状に加えて胸や鎖骨のあたりが痛むときは、我慢せず早めにご相談ください。
大切なのは、掌蹠膿疱症を「ただの手荒れ」と自己判断で放置しないことです。皮膚科専門医のもとで体内の炎症をコントロールし、あわせて禁煙などの生活習慣を見直すことで、皮膚症状の改善だけでなく、こうした全身のリスクを下げられる可能性があると考えられています。早めに専門医へご相談いただくことが、将来の健康を守る第一歩になります。
掌蹠膿疱症の
治療
症状に合わせて、
外用薬や
光線治療などを組み合わせます
「飲み薬や塗り薬を何年も続けているけれど、すっきり治らない」と行き詰まりを感じている方は、ぜひ光線治療という選択肢を知ってください。
掌蹠膿疱症の治療の基本は、ステロイド外用薬やビタミンD3外用薬です。これらで十分に改善しない難治性の場合には、光線治療(紫外線治療)が有効で、当院でも特に力を入れています。関節症状を伴う場合や広範囲の場合には、内服薬や生物学的製剤などの全身療法を検討することもあります。あわせて、禁煙や病巣感染(むし歯・歯周病・扁桃炎など)への対応も、症状のコントロールに大切です。
近年、口の中の状態が掌蹠膿疱症に大きく関わっていることが分かってきました。当院では、歯科の先生へ掌蹠膿疱症を踏まえたお手紙(診療情報提供書)を作成し、歯科との積極的な連携を行っています。
特徴と強み
掌蹠膿疱症の治療を支える、
充実した光線療法の設備
当院では、特に光線療法に力を入れています。光線療法とは、太陽光に含まれる紫外線のうち、治療効果が高く副作用の少ない特定の波長だけを皮膚に照射し、過剰な免疫反応を抑え、炎症を鎮める治療法です。
当院の強みは、疾患や症状の部位・広がり・重症度に合わせて、3つの光線治療機器(ナローバンドUVB、エキシマライト、エキシマレーザー)を使い分けられる点にあります。当院の場合、効果などを考えて、掌蹠膿疱症にはエキシマレーザーを中心に治療します。光線治療は痛みを伴いにくく、副作用も比較的少ないため、長期の治療が必要になりやすい掌蹠膿疱症において、続けやすい治療のひとつです。塗り薬だけでは改善しなかった難治性の掌蹠膿疱症に対しても、効果が期待できます。
光線治療の選択肢( Options )
広範囲を一度に治療
ナローバンドUVBが
向いているのは
こんな症状の方

「手のひらと足の裏全体に症状が広がっていて、広範囲を一度に治療したい」とお考えの方には、ナローバンドUVBによる光線治療が適しています。
ナローバンドUVBは、311nmの波長の紫外線を広範囲に照射できる装置です。エキシマライトに比べて出力は穏やかですが、手足全体を包み込むように一度に照射できるため、症状が広範囲に及んでいる場合に効率よく治療を進めることができます。
手のひらのひどい荒れ、かかとのひび割れ
エキシマライトが
向いているのは
こんな症状の方

「手のひらの一部分だけが特にひどく荒れている」「足のかかとのひび割れだけが治らない」といった局所的で頑固な症状にお悩みの方には、エキシマライトによる光線治療が向いています。
エキシマライトは、308nmという特定の波長の紫外線を、患部にピンポイントで高出力照射できる機器です。短い照射時間で高い治療効果が期待でき、正常な皮膚へのダメージを最小限に抑えることができます。分厚くなった皮膚の深い部分まで光が届きやすいため、掌蹠膿疱症の厚いかさぶたや強い炎症に効果を発揮します。
極めて治りにくい頑固な皮疹
エキシマレーザーが
向いているのは
こんな症状の方

「他の光線治療でも改善が乏しい、非常に厚い角質を伴うピンポイントの難治部位がある」という方には、エキシマレーザーを用いた治療をご提案することがあります。
レーザーは光の束が均一で直進性が高いため、通常の光線治療機器よりもさらに深く、強力にエネルギーを到達させることができます。
指の側面などの細かな部位や、極めて治りにくい頑固な皮疹に対して、高い治療効果をもたらします。
掌蹠膿疱症の症状を悪化させないために日常生活でできる
掌蹠膿疱症のセルフケア
掌蹠膿疱症は、日々のセルフケアと生活習慣の改善が、治療と同じくらい重要です。
クリニックでの治療以外に、ご家庭でできることをご紹介します。
病院での治療以外に、日常の中でできること
喫煙は掌蹠膿疱症の最大の悪化因子で、治療の効果を下げてしまいます。禁煙は皮膚症状だけでなく、心臓や血管の健康を守るうえでも大切です。なかなかやめられない場合は、禁煙のサポートもご相談ください。
中の膿は無菌性で人にはうつりませんが、自分で針で刺して潰したり、無理に皮をむいたりすると、そこから細菌が感染し、化膿してしまう危険性があります。
皮膚のバリア機能が低下しているため、素手での洗い物や強い洗剤の使用は避けてください。綿の手袋の上からゴム手袋をするなどして、手を保護しましょう。
むし歯や歯周病、扁桃炎などの慢性的な感染が、症状の悪化に関わることがあります。気になる場合は、歯科・耳鼻科での治療もあわせてご検討ください。
良くなったように見えても、皮膚の深い部分には炎症が残っていることが多いため、医師の指示通りにケアを続けてください。
掌蹠膿疱症は経過が長くなりやすい病気ですが、治療とセルフケアを続けることで、症状の落ち着いた状態を保つことは十分に可能です。
case05 - Palmoplantar Pustulosis
全身の慢性炎症と認識される、
掌蹠膿疱症
近年、掌蹠膿疱症は皮膚だけの病気ではなく、体の中で炎症が続く「全身の慢性炎症」の一部として理解されるようになってきました。乾癬と同じ「膿疱性乾癬」の仲間に位置づけられることもあり、慢性的な炎症が長く続くと血管にも負担がかかり、高血圧・糖尿病・脂質異常症といった生活習慣病や、心筋梗塞・脳卒中などの心血管の病気との関連が指摘されています。掌蹠膿疱症の最大の悪化因子である喫煙は、これらの病気の危険因子そのものでもあります。
実際に、乾癬を含む乾癬関連疾患を対象とした大規模な研究では、禁煙・適正体重の維持・適度な運動といった生活習慣の改善が、心血管・代謝疾患の発症や死亡のリスクを下げ、生活習慣を整えた方では寿命が延びる可能性も報告されています。
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光線治療は健康保険が適用となります。
3割負担の場合の費用(お薬を出した場合の処方箋料などは別途)
・光線治療費:1,020円
・再診料:228円光線治療機器による違いはありません。また、照射する範囲が広くても狭くても一律です。
2割・1割負担の方や、その日に算定する項目によって金額は多少前後します。くわしい金額は、受付でお気軽にお尋ねください。
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治療を始めてしばらくは、週1、2回程度の通院が目安です。少なくとも月2回程度はあてないと、効果が出にくいことが多いです。症状が落ち着いてきたら、間隔をあけていくこともできます。お仕事やご都合に合わせて、無理なく続けられるペースを一緒に考えていきます。
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疾患や症状によって幅があります。かゆみは早い段階で和らぐことが多く、アトピー性皮膚炎では3〜4回、湿疹や掌蹠膿疱症は数回から10回ほど、乾癬は10回前後で効果を感じ始める方が多いです。尋常性白斑や円形脱毛症は個人差が大きく、効果の判定までに30回程度を目安とすることもあります。週1〜2回の照射を続けながら、効果をみて回数や間隔を調整していきます。根気のいる治療になります。
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間隔が空いてしまっても、治療を続けていただいて構いません。ただ、間隔が大きく空くと効果が出にくくなったり、久しぶりの照射でやや反応が出やすくなることがあります。間隔が空いた場合は、受付や診察でお伝えください。照射量を調整します。
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光線治療の施術時間は、機器や照射範囲によって異なります。
病変部にピンポイントに当てるエキシマライト・エキシマレーザーは、1か所あたり数秒から10数秒ほどの照射を行います。着替えや準備の時間を含めても、10分程度で終わることが多いです。
全身に広く当てることができるナローバンドUVB(ダブリン7)は、症状の範囲によって照射が数分ほどかかる場合がありますが、体の表側と裏側の原則2回のみの照射となるため、着替えや準備の時間を含めてもエキシマライト・エキシマレーザーと同様に10分程度で終わることが多いです。
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照射中はほとんど痛みを感じず、温かさを感じる程度です。照射後に軽い日焼けのような赤みやほてりが出ることがありますが、多くは一時的なものです。お一人おひとりの肌の反応を見ながら照射量を少しずつ調整していきますので、気になる症状があれば、その都度ご相談ください。
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光線治療は、副作用が比較的少ない治療として広く行われています。多くは赤みや乾燥、かゆみといった軽いもので、重い副作用はまれです。飲み薬や注射のように全身(内臓や免疫)に作用しないため、体への負担が少ないのも特長です。
皮膚がんについては、現在の光線治療(ナローバンドUVB・エキシマ光)を長期間受けた方で皮膚がんが増えるという結果は、これまでの研究では示されていません。ただし紫外線を用いる治療であることに変わりはないため、当院では毎回の照射量を記録・管理し、治療の必要がない部分は保護したうえで、必要最小限の照射で治療を進めています。過度にご心配いただく必要はありませんが、気になることがあれば診察時にお尋ねください。
掌蹠膿疱症のお悩みは、
抱え込まずお早めにご相談ください。
掌蹠膿疱症で悩んでいる方は少なくありません。当院へも多くの患者さんが通院されています。手足の治らない水ぶくれや皮むけ、関節の痛みを一人で抱え込まず、ぜひ一度町野皮ふ科に相談してみませんか。
当院の充実した光線治療機器と専門的な治療プランで、患者さんが自分らしい快適な生活を取り戻すための第一歩を、全力でサポートします。
(光線治療で治療を行う症例)
保険適用で
光線治療が可能です。
以下の疾患は保険が適用されます。その他の疾患でお悩みの方も、保険が適用になる場合がありますので、一度ご相談ください。
〈保険適用の場合の治療費〉
- 光線治療費
- 1,020円
- 再診料
- 228円
- 3割負担の料金です
- 処方箋料は別途発生いたします






